海の上のピアニスト

レンタルビデオ店で、ふと目についた「海の上のピアニスト」という映画を見ました。

豪華客船に置き去りにされていた赤ちゃんを、船員がみつけ、「1900(ナインティハンドレッド)と名づけて、その船の船底の機関室のあたりで育てます。

事故で船員がなくなったあと、1900は船のピアニストになって、お客を楽しませます。

ジャズピアニストの巨匠が勝負を挑みに船に乗り込んでくるほどの腕前になり、レコード会社も録音しに来ましたが、1900は生涯船から降りることはなく、やがて船は廃船となって爆破されます。

ずっと昔に船を降りた、友達のトランペッターが爆破の直前に説得しに来るんですが、1900はそのまま船に残って、船といっしょに海の藻屑と消えるのでした。

すごく印象的な美しい映画でした。

 

途中、丘に上がればいくらでも成功できるといわれたり、きれいな女の子に一目惚れして、船を降りようとするシーンがあるんですけど、タラップの途中まで歩いて、結局降りられず、船に残ります。

爆破前の友人の最後の説得には、都会は終わりがない神様のピアノで、ぼくには弾きこなせないといって、断るのでした。

 

なんで、他の船に乗り換えへんねん、とか、テレビの前でいろいろ突っ込んだりしてたんですけど、誰の人生もそんな所があるかもしれませんね。

狭い世界から出たことがなくって、外の世界が広いということも知っていて、やりたいこともあるし、チャンスが目の前にあるとわかっているのに、一歩踏み出せない。

沈んでいくことがわかっているのに、いっしょに人生を終えてしまう。

 

1900がもし、船を降りていれば、こんな美しいドラマではなかったかもしれないんですが、もっと世界は変わっていたと思うんですよね。

「人生は無限だ。」と、かつて乗客に教えられ、その言葉をずっと覚えていたのに、外に出られなかった男の映画でした。

あんまりこの映画の正しい感想ではないかもしれませんけど、何歳からでも、一歩、踏みだそう、と思ったのでした。

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