ゴミ屋敷にしてしまう心理と原因


介護サービスを新しく始めるお宅には、ゴミ屋敷がちょいちょいありました。

奥さんが亡くなって、男のやもめぐらしという人が、自宅をゴミ屋敷にしやすいです。

 

奥さんが倒れる直前の台所の状態がそのままで、流しに放りっぱなしの鍋の油が固まって、ゴキブリやらなにやら、うじゃうじゃしているという状態。

ゴミも外に捨てるということがなく、お家の中に溜まっていくんですね。ひでえ匂いになっております。

 

着替える前なのか着替えた後なのかよくわからん服もそこら中にあって、昆虫たちの温かい寝床になっていたりします。

私は花粉症でして、やや鼻炎のケがありまして、そんなお家に入るともう大変。鼻水ズルズルです。

住人は平気なわけで、人間の環境適応能力というのは大したもんですよ。

 

 

女性だったら大丈夫かということもなくって、やっぱり溜め込む人もいます。気力と体力がなくて、ゴミを捨ててキレイにしようとされないのですね。

こちらもやはり娘を亡くした、とかいう喪失感のある人が陥りやすいように思います。自分の人生がもうどうでもいい、といった雰囲気があります。

 

ですので、通常のサービスに入るまでに大掃除なんです。ビニール袋やダンボールにどんどん詰め込んで、なんどもゴミ処理場を往復したりします。

何でも捨ててちょうだい、という感じで、大事にしているものというのが、ないのかな、というかんじです。

 

こちらが気を使って、これはいるでしょう、これは置いておいたほうがいいのでは?とより分けたりもします。

古い家族の写真があっても、ぜんぜん惜しくないようなかんじです。

過去はすっかり忘れた、物を捨てられてもいいけど、自分が移動するのはめんどくさい、みたいな。

軽自動車のバンを満載していて何度もゴミ処理場を通うと、ほんとに、家庭ゴミか? と怪しまれますが、ゴミを見れば明らかに家庭ごみです。

 

相手の経済状況に応じて、ごみ処理にかかる手間賃をもらうこともありましたが、ゴミ屋敷にしてしまう人って、生活保護を申請しようという感じの人が多いので、無料サービスでしていることが多かったですね。

さすがに実費はいただいておりましたけど。

 

介護のプロは掃除のプロではないので、お金があるならハウスクリーニングにお願いして、一気に綺麗さっぱりしてもらったほうがいいです。

介護職員が、家庭用のお掃除道具でちまちまやっていると、よってたかって1日仕事になります。

今後サービスを継続する見込みがあっての無料サービスです。そうでなければ、絶対やりたくありません。

 

大掃除が終わると、やっと座るスペースができて書類にサインを頂いたりできますけど、あんまり座りたくないので、バルサンを炊いたこともありました。

バルサン後のお部屋の景色はなかなか壮絶です。

 

で、ゴミ屋敷にしてしまう人の心理ですが、めんどくさがりというのが直接的な心理でしょうけど、その奥には喪失感というのがあるんじゃないかと思います。

大切に思っていたものをなくしてしまって、生きる希望がなくなったというか。

 

私もめんどくさがり屋で、ゴミを貯めこむ傾向はありますが、たまには、ガーッと綺麗にしたくなります。ゴミが溜まってくると心地良くないですものね。

ゴミ屋敷の人も心地よく暮らしているとは思えませんのですけど、人生に心地よさを求めなくなっていると思います。

人との触れ合いのある、心地よい暮らしを思い出させてあげないといけないといけないです。

 

女性はわりと、訪問介護のヘルパーさんに馴染んでくれますが、男性はいつまでも拒否モードだったりで、なかなか難儀な人もいました。

男より女性の方が長生きなのは、そんなところにも原因があると思います。

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